今年の一言(令和4年)
「伴走者」
総合施設長 茅野 隆徳
晴耕雨読 (せいこううどく)
令和4年3月28日
先週、三寒四温の言葉通り春の雪に驚かされたかと思うと春雪は雨に変わり、週末は一転して春の陽気になりました。年度末、落ち着かない日々を送っていた私もあわててリンゴの一回目の消毒をスタートしました。
去年のカレンダーを見ると同じ消毒を21日に行っていました。今年より一週間早いスタートだった様で、その後の遅霜で被害を受けた事を思い出します。今年のりんごの木は去年のことなど忘れて今年の太陽と雨と風に従いながら今年は今年の芽吹きを始めていました。
遠い昔、小学校の授業で先生が「晴耕雨読」と書いて自然と共に生活する人の知恵と気品、豊かな人間性を話してくれました。昭和40年代、教室の大半は農家の子供たちで自分の親は自然と一体になって田んぼや畑を耕す大変な仕事でカッコ良くはないが、何か偉い人に思えて両親を見る目が少し変わったことを思い出します。
いま私は、晴れた日は太陽の光に感謝し鍬を上げ、雨が降れば雨をよけ静かに自分と向き合う時をいただく謙虚なこころを忘れてはいないだろうかと思ってしまいました。
ただただ自分のカレンダーを埋めながら、自分の思うように進めることに終始してはいないだろうかと思ってしまう。今日消毒が出来ないと来週になってしまう。でも去年と比べればその一週間は大きな問題では無いかもしれない。秋には必ず実が生る。ただいい実が生るかどうかは別で、きっと良い時期に良い手をかければいい実がたくさん採れるかもしれないが、収穫の結果ともう一つそれを育てた人、携わった人が豊かで幸せであることも大切だと春の一仕事を終えて教えられた気がしました。だからあわてずに次の雨が降ったらジャガイモを蒔こうと思いました。
今日からこころのパソコンで連絡版NO970を送ります。