連絡版 No971

今年の一言(令和4年)

「伴走者」
                                        常務理事 茅野 隆徳

健康は平和の礎
                                           令和4年4月4日

 先日、この年度末に退職される職員さんの送別の色紙と、もう一つはさんらいずホールが年4回出している「健康通信」に「健康は平和の礎」という言葉を使わせてもらいました。この言葉は最近偶然新聞の広告で目に留まった文字ですが、私達長野県人には馴染みの佐久総合病院の若月俊一医師の言葉です。先生は戦後の農村の惨状を見る中で自ら農村に身を投じ日々現場で農民と向かい合い、まさしく現場第一で医療の実践を行ってきた先生でしたが、その記事には単に現場第一主義でなく、戦争を経験しての真の平和を基本に据えた活動家、思想家であると記されていました。
 今年度、ちいさがた福祉会は「現場第一主義」を掲げています。当然日々の現場無くして実践はありません。ただその現場の根底に何を基本とするか、若月先生のように戦争を通しての真の平和を礎(いしずえ)に置くことができているでしょうか?ちいさがた福祉会の現場第一主義には思想は、理念はあるのでしょうか?
 今地球上で起きている戦争はほんの一握りの人の幻想によって多くの人たちが混乱と恐怖、そして何より尊い命が奪われています。これは他人ごとではありません。明日は私たちも同じかもしれません。私たちの今やろうとしていることの結果は、最後どこに誰に辿り着くのでしょうか、利用者ですか、家族ですか、施設ですか 想像してみてください。
 若月先生はこの「健康は平和の礎」の後に【与えられる健康から、獲得する健康へ】と結んでいます。現場第一主義を掲げる今、私たち自身が【与えられる健康から、獲得する健康】言葉に誠実に向き合い、与える健康とは何か、獲得する健康とは誰なのか考えてみましょう。
 過去に出されたさんらいずホールの健康通信は、検診や検査をするだけでなく本人や家族が健康に興味を持ち大切さを理解し利用者本人が楽しく自分の健康に挑戦する内容ですので是非見てください。

   

   

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