今年の一言(令和4年)
「伴走者」
常務理事 茅野 隆徳
わたしの挑戦
令和4年6月6日
6月に入って利用者さんと言葉を交わす事も増え、それぞれの様子が分かってきました。時間帯もありますがベットで休んでいる人、読書や創作活動に集中している人などなかなか言葉を交わすところまで至っていない人も多いのが現状です。
そこで各階一冊のノートを用意して1ページひとり一人の写真と名前を張って記録を残すことにしました。目を見て挨拶した人、一言でも言葉が返ってきた人、希望や困りごとを自ら伝えに来た人、下を向いたり、席を立ったり明らかに拒否する人などを記録にしてみようと始めてみました。まだ数日ですが、あいさつ回りから戻りノートを広げて「さあーどうだっけ」と振り返るとなんと曖昧なことか、覚えているようで覚えていない。見ているようで見ていない。会話の内容もいつも同じ事に気付いてしまいました。
特に利用者さんから発せられる言葉が決まっていることが多く「お世話になります」「よろしくお願いします」「ありがとう」この言葉がベスト3です。どの言葉も聞き当たりのいい言葉ですが会話にならない。「~してくれてありがとう」「~をお願いします」など主語が無い会話しか出来ていないことが明らかで利用者さんとの関係が具体的でなく距離感を感じています。
我が家の1歳の孫はようやく片言の言葉を発し、自分の意思を手や足を使って表現してくれるようになりました。それまで私はただただ笑顔で優しく触れて、意味のない言葉をひたすらかけてご機嫌を取り泣かせないよう、笑ってもらえるようにひたすら続けて来たことを思い出して、無視されても苦情を言われても、一方的な挨拶だけでも続けて仲良くなりたいと思いました。それしか出来ないし、そこからしか始まらないと思いながら、用意したノートのページに一人でも多く気付きの言葉が残せればと思います。
もしかすると私が、伴走者になるための「絆」になるかもしれないと思い私も挑戦します。