今年の一言(令和4年)
「伴走者」
常務理事 茅野 隆徳
うしろ姿
令和4年7月4日
先週、さんらいずホールの障害施設に他の法人職員さんの見学を受け入れしました。
見学の目的は、事業開所10年を経て支援内容の具体的な見直しをするためにさんらいずホールの事業開所からの経緯を知りたいとの事でした。
恒例の開所の経緯をまとめた「さんらいずホール・はじめて物語」から前半10年の事業展開と現在の新体系の実態を見学していただきました。開所5~6年は県内外の見学、研修者が大型バスで20人、30人とさんらいずホールに押し寄せ公設民営の障がい施設、障がい種別を超えた複合型障がい施設を観光ツアーのように受け入れたことを思い出しました。
今回の感想を後日伺ったところ、「現在自分たちの行っている支援の限界と新しいヒントが欲しくて伺ったのですが、一番印象に残ったのは一日の利用を終えて帰宅する利用者さんのうしろ姿が堂々として、楽しそうに道を歩いている姿がとても印象的だった」と言われた時一瞬、はあ?と思ってしまいました。あんなに丁寧に準備して案内したのに利用者のうしろ姿?・・・
でもその後その職員さんは、「うちを利用されている利用者さんにここを利用することの目的も聞いて無いし、説明もしていない。来た時の顔は見るけれど帰る時の顔は見たことも、うしろ姿も意識したことなど無かった」と話されもう一度利用者さんと丁寧に向かい合い、誠実に説明を改めて行い、一日一日どうだったのか確認の意味でうしろ姿を見て行きたいと話されたとき、遠くから「笑顔・あいさつ・徹底・確認・再確認・そして誠実に」と聞こえた気がしました。
そう思いながら今朝は利用者さんの顔や声では無く、うしろ姿を意識して回ってみると気付くこと、思うことがたくさんありました。背中に力がみなぎり凛としているうしろ姿、力なく生気の感じられないうしろ姿、あえて背を向けて、「助けて」と言っているうしろ姿。
今朝の雨は恵みの雨ですが、連日の猛暑のエアコン設定温度ではうしろ姿が寒いと言っている姿も見受けられます。確認・再確認をお願いします。