今年の一言(令和4年)
「伴走者」
常務理事 茅野 隆徳
花開き蝶また来る
令和4年7月25日
記録的に早い梅雨明けの後の長雨も漸くあけて夏空が戻ってきました。利用者さんにかける声掛けも体調を気遣い、さする掌も心なしか暖かくなって来たように思います。そんな中で利用者さんとの会話の中で、「季節はもう秋だね」の言葉にアレ?と聞き返すと、テーブルに飾られた花が絞りのグラジョーラスから桔梗の深い藍色に変わったのを指さし話の話題を出してくれました。
遠い昔、お盆になると湯の丸の山に盆飾り用の花を採りに行き、特に桔梗に花はあちこちに咲いていた思い出を話す人。田中の商店街の8月12日の花市の話から祇園のお祭りやおやきの話まで飛び交い静かに昔話が出来た日もあれば、きれいな花を褒めたら「私もきれいでしょう」とからかわれ大きな笑い声が上がってビックリするフロアもありました。
以前も花の持つ力や大きな効果を感じていましたが、最近は利用者さんの中に花が持つ生きる力、きれいと褒めてもらいたい女ごころ。はかなさや寂しさよりも喜びや生きる力を口にする人が増えてビックリしています。
またある朝、利用者さんが「あんたはここに居なくちゃいけない、ここに居ればいい。居てくれるだけで私はうれしい」と私の手を握りながら花に話しかけていた姿を心に留めてまた熱い夏に向かう元気をもらいました。