今年の一言(令和4年)
「伴走者」
常務理事 茅野 隆徳
感謝します
令和4年10月3日
9月末で、年度初めから取り組んできた障がい者相談支援専門委員の資格取得講習が終わりました。この間さんらいずホール所属として会場をお借りし、ケースもご協力をいただきありがとうございました。
思えば入職以来、それまで挑戦したり、継続してきた個人の資格については事業運営を優先に中断や諦めて来ましたが今年、自然の流れで年一回しかない資格取得の機会を頂き一念発起挑戦することが出来ました。
22年振りに手にする厚い参考書を手にして、22年間職員のみなさんに勧めてきた資格取得でしたが参考書を開く気力と生活の工夫がどれほど大変か改めて思いました。
終えてみての感想は「楽しかった」の一言です。知識として学ぶ時も、技術として取り組む事も、新鮮で新しい発見があり、日を重ねるごとに楽しさが実感できてうれしかったです。そこには終始利用者さんの姿、想い、希望があり私も一人の支援者として正直に向かい合う時間をイメージ出来たからだと思います。
わたしの原点は、高校生の頃通学のバスで決まって同乗する障がい施設に通う3人の人たちとの出会いでした。30分ほどのバスに乗っている間、楽しそうに話す姿、突然独り言を言いだし怒る姿、上手にテンポのはずれた歌は朝の重いバスの雰囲気を変えてくれていたのを今でも思い出します。「いいなあの人たち楽しそうで」「どこで何している人たちだろう?」こんな出会いや気持ちから障害福祉の道を選び、その人たちと一緒に居られる仕事、楽しみながら給料がもらえる仕事を選びました。
ただいつからか主語が「私」になってしまい「私がしたい仕事」「私が出来る役割」を求めてしまい、あの3人の彼や彼女たちを忘れていた事に気付いたことも今回講習でした。
あの3人の人たちはどこから来て、家族は何人で、何が好きで、何が得意で、今何が困っているのか、どうしたいのか・・・ただひたすらに向かい合い、マイナスでなくプラスのまなざしを持って一緒に楽しいことを考える仕事、これが私のしたかった仕事です。
この仕事に再び巡りあわせてくれたすべての人に感謝します。