今年の一言(令和4年)
「伴走者」
常務理事 茅野 隆徳
災害は人生の穴
令和4年10月17日
この時期新聞やテレビでは3年前の台風19号の特集を取り上げています。あの時は台風の進路を見定める中で、甚大な被害を予想し、社会福祉法人として地域資源としての使命を果たすためにあの東日本大震災以来取り組んできた災害対策としていち早く、障がい者と介護の2か所の専用避難所を立ち上げました。ハード面は多くの補助金と運営費は殆どが公費からなる私たちは社会からお預かりしているこの建物と専門知識は当然地域にお返しするために躊躇することなく取り組んだことを覚えています。
その傷跡は今もなお多くの人を苦しめている報道は私たちに再度問いかけています。災害直後の支援は避難場所の開設や物資の提供はしてもその後被害や被災の影響は続きその方の人生に空いた穴に関心や行動を起こしてきたかもう一度考えなくてはと思いました。
災害はいつの時代も誰にも起こります。災害に直面した混乱動揺を乗り越えた後、変えられない現実を受け入れる心の静けさと、自らが変えられるモノを見つめる勇気の両方を持ちたいと思います。福祉を名乗る人であるならば人の人生に空いた穴を見ようとする意欲とその穴の開いた穴の意味を知ろうとする謙虚な人間でありたいとも思います。
災害とは自然災害ばかりでなく、突然起こる事も人生の穴です。私も突然に起きた人生の穴に遭遇し自分では変えられない事を知りました。幸い開いた穴の意味を知るための時間を頂き改めてその穴に意味があり、そこから新しい自分が生まれる希望を持ちたいと思います。今までいく度となくお伝えした「最悪をいつも想定して事に当たる」とは起きた最悪は新しい再生のスタートにもなることを信じたいと思います。
連絡版もいよいよ999になりました。孫とお風呂に入ると最後は100まで数えてから出る勝手なルールを決めています。孫は初め元気よく数え始めるのですが途中イヤになり愚図りだします。それを何とか数を重ねて100の手前、99になると突然に元気になり力を込めて数えています。 私も孫に負けないように元気に1000を迎えたいと思います。